- ガットの基礎知識を紹介!
- ゲージによる特徴を解説!
- 好みの太さを選ぶためには?
せっかくの良いラケットも、ガットの「太さ」で台無しになります
「自分は運動神経いいはずなのに、テニスが苦手」とか「試打のラケットと同じガットなのに使いづらい」とか「そもそも自分に合ったガットを使えている自信がない」等の悩みはありませんか?
これらの原因に「適切なガットの太さ」を選べていないから、といった例も少なくありません
≪適切なゲージ選び≫を要約すると…
- 飛びを抑えたければ太くしよう
- ガットを細くして変わるのは「軌道」
- 材質ごとに基本ゲージが違う←
「好きな感覚のガット」と「競技レベルに合うガット」って必ずしも一致しないのが難しい
ポリを使えないと勝てない「世界のプロ選手」はともかく、、
僕らアマチュア層は「ポリ」or「ナイロン」どっちがミスなく効果的な球になってるか、そして「どの太さ」がよいか検証すべきなんだろう(深夜テンs
— ぺんてぃ(18) (@racket_labo) February 7, 2022
しかも太さの違いは目視で見分けなきゃいけないの?無理じゃない?笑
陽気なA君
ぺんてぃ
あとパッケージやガット本体に太さ表記があるから、そこで見分けることが出来るよ!
本記事では「ストリングの太さで変わる特徴」についてまとめてみました!
ガットのゲージの関係性
- 太さで「飛び」が変わる
- 太さが「ホールド感」に影響
- テンション調整 ≦ 太さ選択
結論からいうと「ガットの太さは各性能」に大きく影響します
「細い」ガットを張り上げると「たわみ量」が増えて、トランポリン効果が強くなります。一方「太い」ガットを張り上げると「たわみ量」が減り、金網フェンスを凹ます感覚に近づきます。
ガットの太さの違いは「張り上げラケット」の総重量にも影響するので、テンション変更以上に違いが表れやすいです
ぺんてぃ
その後に実際の表記の説明をして、各自で選べるような説明をしていくね!
細いガットの特徴
- 飛びが良い
- 打球音が高い
- ホールド感が強い
- 弾き感が強くなる
- 軌道が上がりやすい
- 面安定性が低い(ブレる)
- 摩擦抵抗が小さい
- 質量が小さい(軽い)
- 切断耐久が低い
- 性能維持耐久が低い
打球時にラケット面で「大きくたわんで、大きく戻る」トランポリンのようなイメージを持ちましょう
小さい力でもガットをたわませやすくなり、軽く打っても遠くにボールを飛ばしやすくなります
またガット同士の接地面が減り摩擦抵抗も小さくなるため、「擦るような回転」を掛けやすくなるメリットもあります
ぺんてぃ
太いゲージの特徴を紹介した後に、その落とし穴について解説するよ!
太いガットの特徴
- 飛びが悪い
- 打球音が低い
- ホールド感が弱い
- 弾き感が弱くなる
- 軌道が直線になりやすい
- 面安定性が高い
- 摩擦抵抗が大きい
- 質量が大きい(思い)
- 切断耐久が高い
- 性能維持耐久が高い
打球時にラケット面が「野球グラウンドの金網」のように、局所的にたわむ(大きく撓みづらい)イメージを持ちましょう
飛びや軌道が抑えられることで、コントロールが良くなるメリットが大きいです
全体的に「操作性」が落ちる一方で、ショット自体のミスが減る傾向になります
陽気なA君
ぺんてぃ
太くした方がパワーが上がるケース、逆に細くした方がコントロールが良くなるケースもあるよ!
ガットとボールの関係性
太いと…ボールを「潰しやすい」
→飛ぶし、よく落ちる
細いと…ボールを「潰しづらい」
→飛ばないし、変化も小さい
ボールの飛びは「ガットのたわみ」以上に、ボールが潰れて復元する際の「パワー」が重要になります
「トランポリン効果」だけでなく「ボールを潰せるか」という要素にも「ガットの太さ」は影響するということです
「潰す」という項目においては、太いガットの方が優位です
陽気なA君
ぺんてぃ
けどこの「2要素」を頭に入れておかないと、ゲージ選びで苦戦をするんだ!解説するよ!
壁を超え、枠内に収める競技
- テニスは遠投競争ではない
- スピード勝負でもない
- ラリー性の対人競技
前提、テニスは「1球でも」多く相手コートに返し続けた方が評価される競技
どれだけ遠くに打てるかでもなく、どれだけ早いボールを打てるかでもありません
故に、返し続けるだけのシコラーが強かったりもするわけです
ぺんてぃ
↑↑ここめっちゃ重要!!
良い球質を打つための選択
- ガット面を効果的に使う?
- ボールを潰して有利になる?
「プレーの質を向上させる=いい球を安定的に打つ」というゴール設定には違いありません
これを実現するには、主として「ガット面でパワーを出す」or 「ボールの復元力でパワーを出す」か決めなければなりません
ガットの太さを選ぶことは、結果的に自分のプレー属性を選ぶことに繋がってきます
スイングパワーで決める
- 「安定的に早くスイングできる」→ボールを潰しやすいセッティングから調整する
- 「ゆったり振ってボールを飛ばしたい」→ガット面をたわませやすいセッティングから調整する
①なら太めのガット、②なら細めのガットを選び、そこから微調整していくのが好ましいです
実際は「ボールを潰しながら、トランポリン効果もちょっと使う」人や、「ボールを少し潰して、トランポリン効果でボールを飛ばす」混合型のタイプの方が多いです
細かいフィーリングを合わせていくためにも「自分はどっちのタイプ」なのか、この際はっきりさせておきましょう!
ぺんてぃ
読むのが疲れたころだと思うけど、もう少しで解決!がんばろう!!
実際のゲージ選び
- ナイロンガットを基準にする
- 細め…125~130ゲージ相当
- 太め…130~135ゲージ相当
- ポリはそこから「-0.05mm」
各種ガットは125ゲージを基準に作られていますが、材質によって全然飛びが異なります
そのため、まずは「ナイロンガット」を基準に合うゲージを見つけてみましょう
ポリ(ポリエステルストリング)ユーザーは、その適正ゲージから「マイナス0.05mm」したポリガットを選ぶと良いです
ガット表記は「日本表記」か「アメリカ表記」か「ヨーロッパ表記」かで記載方法が異なります!
下の表から「2つの数字」を当てはめて、パッケージや商品説明欄をチェックしてください
ゲージ表記 違い
【日本】:【米】:【EU】
120ゲージ:17:18
125ゲージ:16L:17
130ゲージ:16:16
135ゲージ:15L:15
130ゲージを基準にしてほしいのは「アメリカとEU表記が合致して便利だから」という理由もあります
「130ゲージ=16ゲージ」とだけ覚えておきましょう
「数字が大きくなる=細くなる」「数字が小さくなる=太くなる」というのは共通のルールです
ゲージを見つけてからが「本番」
合ったガットを見つけるためにまずは「ゲージ」の理解が重要です
ゲージについて理解しておくと、いろんなガットに挑戦すると遠回りせずにお金の節約にも繋がりますね
そっちもあわせて見てね!
ぺんてぃ
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テニスラケット 新製品情報
新製品情報に関する記事はこちら
色々読ませて頂き、参加にさせて頂いています。
中学時代のテニス経験から最近、1年半前からテニスを再開しました。
ピュアドライブを使っていますが、2012モデルが打感が良いと言う事でオークションで購入しました!
べんてぃさんがオススメのガットを知りたいです!
当方66歳ですが、痩せ型ですがかなり柔軟性はあり、動けます。
ひとつアドバイス頂けたら嬉しいです!
ひとつと言わずにいくつでも大丈夫です!笑
素晴らしい体型維持ですね!
その体型・体力の維持とパワーを求めるセッティングが良いと思います。具体的にはピュアドラ2012と合わせるならば、ゴーセンのミクロスーパー16Gを48P以下からスタートすると良いと思います!
おそらくミクロスーパー(ナイロンモノフィラメント系)の45Pで位で落ち着くか、マルチフィラメント(アディクション、エアロンスーパー)あたりに落ち着くと思います!
楽しく快適に、かつパワフルな球を打つためにまずはゴーセンのミクロスーパー16Gを48P位でお試しください!
また使用感をフィードバック頂ければ追加でアドバイスさせて頂きます(^^)
べんてぃさん!早速のお返事とても嬉しいです!
私は40年程ヨガをやっているので、そんな運動力学的な正しさを表せたら良いなぁと企んでいます!
テニスを始めるにあたってオークションで分からずに買ったのがピュアドラ2009だったんです。
サーブなどでもパコーン!っと快音がします。敢えて震度止めは付けたく無いです。
ある時、凄い振動が腕に来ている事を知り、2019ピュアドラ107を買いました。分からずにXCELLの125を張ったら使いにくいし物足りないし。
そんな時べんてぃさんの文章を読んで、色々試してみようと思いました。
また、宜しくお願いします!礼。
ベースライン近くに立ってライジング(速いテンポ)で打つプレースタイルなのですが、こういったプレースタイルには細ゲージと太いゲージどちらの方が良いのでしょうか?ちなみに筋力はそこまでない学生プレーヤーです。
ライジング系の僕の知り合いは太いガットを好む傾向がありますね!
なぜかというとスピンをかけるのに神経を使わなくても収めやすいからです!
黄金スペックなら130ゲージを僕は勧めます!
テンションは2ほど落とすといいです!
返信ありがとうございます!またこのプレースタイルで、130のゲージでおすすめのガットはありますか?
いつも参考にさせていただいております。
ラケットをボックス系からアエロプロドライブ/ピュアアエロに変更しました。ラケットのパワーがあるのでガットは130ゲージを中心に試しているのですがなかなかフィットするものがなく(アウトミスが多発)。ハイパーG130が今のところ一番安心して使えたのですが、同じような飛距離のガットがあれば教えて欲しいです(飛びと柔らかさスピンすべて良かった?)ブラスト135だと弾くけど飛ばない?という違和感でダメでした、、、。
もともとソフトテニスをやっていたのでアウト問題は課題なんですが、バックハンドを考えると飛ばないセッティングだとやはり厳しいのでなかなか悩ましいです。
バックハンドは片手でしょうか?ゲージの変化でもぶっ飛ぶ感じでしたら、道具による調整はテンションかハイブリッドにすると良いと思います!
縦ポリで試してみてください!
ガットのインプレ、大変参考になります。
ゲージについてもだいたいわかりましたが、肘への負担という点では、細ゲージ、太ゲージどちらが優しいでしょうか?
今、ヨネックスのポリツアーレブ125を使用しています。
ラケットは、プリンスのツアーO3の昨秋出た305gを使用しています。
タイプは、そんなにパワーがある方ではありませんが、スピンで相手を押し込んで行きたいのと、トップスピンロブをよく使うので,今年からポリツアーレブ125に変えました。スピン性能はとても良いですね!
この記事を読んでますと、120の方がさらに自分に合うかな?と思いましたが、打感の柔らかさや、肘へ負担がどうなのかな?と思い、質問させて頂きます。よろしくお願い致します。
原理原則からいうとあまり変わらないが正解らしいですが、個人的な感性からいくと細いゲージの方が柔らかさや負担は少なくなると感じてます
まずガットが細い方が同じテンションではったときに面圧がさがるため、たわみの柔らかさを感じられます
またガットが撓むとホールド感を感じたり、たわみ感を使ってボールを飛ばせるようになるので力みも取れやすいです。結果力みが取れたことにより肘への負担が減ると考えています。
ただ、相手の球質がとてもよく押される感じがすごい時は逆の結果になります。
たわみが一定以上になると逆に前に飛ばなくなって、自分の力でボールを飛ばす必要が出てきます。
そうなると細いゲージよりも、太いゲージの方がガットが撓みづらいため、太い方が簡単に飛ばせる→楽に感じるという現象が起きます
ただ上のような現象は選手クラス(JOPでも2桁〜100番代のなかでのハードヒッター)レベル以上で起きやすい話なので、あまり意識しすぎなくてもいいかもしれません。
細いガットを使ってみてください(^^)
ありがとうございます。
細いゲージを使ってみます。
今のガット、思ったより硬かったので、テンション落として張り直したばかりでなじんで来たところですので、もう少し使ってから、同じガットの120を試してみますね。
いつも参考にさせていただいております。
現在ピュアドライブ2021にrpmラフを張っております。
125ゲージで飛びすぎを感じたため130ゲージを試したところ、ストロークは収まりがよくなり自信を持って振っていけるようになりました。
一方、ボレー時の取り回し、タッチがやや重くなりボレーは125が良かったと思いました。
ストロークの飛び感はそのままで、少しボレーの感覚を調整できれば良いと思っているのですが、ぺんてぃさんであればどのようなセッティングをしますか?
ガットの種類問わずおすすめのセッティングがあれば教えていただきたいです。
太いゲージの良さ・悪さを両方感じた形ですね!
ぼくなら横糸にブラスト130やRPMパワーを張ってみると思います!
もしくは縦糸のテンションをさげる(横井とのテンションも上げても良い)で、もう少し飛びor弾きを良くする方法もあります。
球離れを早くしたかったらプレストレッチをしてもいいかとおもいます!
返信ありがとうございます、試してみます!
また、rpmパワーを張る場合はゲージは何を選んだほうがいいでしょうか?
重ねて申し訳ありません。
同種のガットで縦横ゲージ違い(縦130横125、縦125横130)ではどのような使用感になりますか?
また記事にて解説しますが、おおまかに縦糸が飛び、横糸が打感に大まかに影響します。
↑ありきたりな説明に聞こえますが、100種近いハイブリッドセッティングを試した結果の回答です。
そのため縦糸が太い時は飛びが抑えられ、横糸が太いときは飛びは125にちかく打ちごたえの強さが130に近づきます。
さらに細かく言うと縦130のときは球質は変わってない(はず)なのに若干安定感が出る代わりに引っかかりがわるく、逆に横130の時はフォア・サーブ・ボレーのうちごたえ・飛び・安定感は大幅に伸びますがガットを強く撓ませれないときのストロークのコントロールが難しくなります
また詳しくまとめます!
とりあえずポリ同士のハイブリッドの時は125ゲージ同士が良いと思います!
いつも参考にしております。
130ゲージから125ゲージへ移行した際、技術的にどのようなことを意識しましたか?
私は、以前中厚に130ゲージを53ポンドで張っており、ちょうどいい飛びと感じていました。
ただ、ラケットを変えてからは130ゲージでは打感が硬いと感じてしまい、同じガットの125ゲージに変更しました。打感は好みに近づいた一方、抜ける感じが気になり早いテンポのラリーのときに自信をもって振り切ることが難しくなりました。
ぺんてぃさんはどのようにして移行しましたか?
130ゲージと比べて、125ゲージはガットのたわみが簡単に大きくなる特性があります。そのためフォア以外は125の方が優れ、130の方が気持ちよくフォアが打てるなぁと僕も迷っていた時期を思い出します。
テクニック的な要素だと、スイングスピードを上げてボールの速度を落とす練習。スイングスピードを落として厚く捉えて返球する練習を意識的にしました。結果的に振らないとコントロール出来ない気がする→振っても振らなくてもコントロール出来る感覚になれました。
130を使っていると「振らないと飛ばない→振れば飛ばせる」感覚なので、ある意味楽ですよね!しかし結果的に自分のプレーの幅を広げてくれたのは「ボールを潰すとボールが飛ぶ、潰す強さを抑えれば飛ばない」感覚を前提に、振りのはやさで誤魔化さないようにすることでした。
もし伝わってなかったら、また質問してください!(笑)
5割の力で最大値の80%くらいの速さのスイングが出来ますでしょうか?
130を使ってた時の自分は↑は何を言っているかわからなかったのですが、ボールの潰し量や
返信ありがとうございます!
5割の力で8割のスイングスピードを出すとのことですが、意識としてはどのような体の使い方になりますか?
また、全力で振り、飛びを速いスイングスピードでねじこむという意識ではなく、スイングスピードの上げ下げと当たりの厚さ、薄さを変えてコントロールするということでしょうか?
体性感覚をコントロールする、というのが現代のテニス理論風に沿った回答になるんですかね??
スイングスピードを変えるイメージより、力をどのくらい出すか→そしてどのくらいボールを凹ますかのイメージを持つのが僕は好きです
またヒッティングポイントを長くとれるように厚い当たりで打てると、3割の力でも・5割でも・8割でもボールを深く飛ばすことが出来ます!
3割でも力まない程度にしっかり振る、5割はまぁまぁしっかり振る、8割はすこしの力み(ない方が好ましい)が出ても鋭くしっかりふる、くらいの差があって、
試合で使うのは相手にもよりますが、3~7割くらいがほとんどで格上相手には3~8割くらいです!
抽象的で、申し訳ないです….(笑)