ガットのテンションについて
ガットの張り上げ張力のテンションを上げることで、硬く仕上がります。逆にテンションを下げることで柔らかく仕上がります。また硬く仕上げることでボールが飛びづらくなり、柔らかく仕上がるとボールが飛びやすいという共通認識としてあります。
上記認識より一般的に冬は春・秋より2~3ポンドくらい柔らかく張り、夏は逆に2~3ポンド硬く張って飛びを調整します。私も年間を通じて大体4ポンド以上差が付きます。
しかしながらテンションをいじることでボールの飛び感だけでなく【打球感】も変わってしまい、それが嫌だからテンションをいじりたくないという人も多いでしょう。そういった方のために「縦糸と横糸のテンションを変える」ことで、自分好みの使用感に近づけられるという紹介をしていきます。
縦糸と横糸の役割
そもそもの話になってしまいますが、テニスラケットにおいて縦糸と横糸にはそれぞれ役割があると考えられています。
【縦糸の役割】
- ストロークの飛び性能に関与
- スピンを掛ける性能に関与
- 耐久性能に関与
【横糸の役割】
- ボレーの飛び性能に関与
- 打球感に関与
- 縦糸のスピン性能の補助
以上のように考えられています。特にスピン性能においての研究がテニス界でも進んできており、縦糸を滑らせ【スナップバック】を起こすことでよりスピンが掛けられるという見方が一般的です。
横糸が縦糸にかける摩擦を減らすために、糸自体の本数を減らしたSラケと言われるラケットが一時流行ったのもスナップバック効果を期待してになります。
縦糸と横糸のテンションを変える
では実際に縦糸と横糸の役割のテンションに差をつけることで体感できる効果から上げていきます。縦46P/横44Pの場合が①、縦44P/横46Pの場合が②です。
【①縦糸>横糸の場合】
- 打球感がマイルドになる
- ホールド時間が長くなる
- 軌道が抑えめになる
【②縦糸<横糸の場合】
- 打球感がハッキリする
- 弾き感が良くなる
- 軌道を上げやすい
以上の効果が感じられます。普段は45Pで張っているので1Pずつ変えるだけで感覚が結構変わりました。
上記結果を応用すると、「今の打球感をそのまま飛びを出したいという事であれば縦糸のみテンションを落とす」と良さそうです。逆に飛びは今のままでホールド感が欲しければ横糸を落とすという選択でいいと思います。
横糸のテンションにこだわる
縦糸のテンションにこだわる人は多いですが、横糸のテンションにはノータッチな方が多いと思います。もう少し横糸にこだわるだけで調子の良し悪しを落ち着かせられるように思います。
ちなみに横糸を硬く張るとラケットは変形しないの?と思われる方もいると思います。結論から言うとどんなテンションで引っ張ってもガットを張る最中にはラケットは確実に変形します。そのため横糸だけ特別硬く張るわけでなければ、細かく気にしなくてもいいというのが私の考えです。ちなみに2.3ポンド硬くする程度じゃ全然問題ありません。
私はホームストリンガーをやっていますが、確かにラケットを張る際にラケットが変形していく様子は感じ取れます。変形を抑えることは難しく、極力元の形に戻すように張り上げることがストリンガーとしての力量が試される点です。
ただ、聞こえ方は悪いかもしれませんがラケットも消耗品です。40Pで張ろうが60Pで張ろうがラケットは変形します。硬く張れていてもフレームが変形し元よりもスリムな状態になっていると飛びが悪くなります。しかし逆にそれが良くて勝ちやすいならば、その状態になるよう恣意的に変形させてもいいんじゃないかなと思います。
壊れないようにラケットを大事に扱うという前提こそありますが、その中でいかに自分の好みを見つけるかが最も大切だと思います。
まとめ
- 縦糸と横糸の役割
- 縦と横の強弱で自由自在
- 横のテンションにこだわる
縦糸と横糸の強弱だけでなく、ストリング自体を変える【ハイブリッド】についても興味がある方は多いのではないかと思います。ホームストリンガーである利点を生かして自分もちょこちょこ研究のために手を出していければと思います。
また自宅でホームストリンガーをやりたいという方についての記事も後々書いていこうと思っています。自分はいろいろ悩んだ挙句ゴーセンの一番いいやつを買いました!自分も初めてのマシンで初心者の1台目にしては高級かなと思いましたが、高いだけあってトラブルなく綺麗に張れています。月に5~10本くらい張りますし、移動時間・待ち時間や交通費の事も踏まえると2年以内にペイ出来る見込みです!
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